1 2023 年 4 月 破産管財人による債務の承認と消滅時効の関係 ―別除権者との交渉過程等での債務承認に 消滅時効の中断の効力を認めた最新判例― 弁護士 関端 広輝/ 弁護士 片山 いずみ Ⅰ.破産手続開始後における被担保債権の回収 1.破産手続における担保権の取扱い(別除権) 破産法上、破産債権(破産法 2 条 5 項。破産者に対し破産手続開始前の原因に基づいて生じた財産上の請 求権であって、財団債権に該当しないもの。)は、破産手続によらなければ権利行使ができないことが原則とされ ています(同法 100 条、42 条 1 項・同条 2 項)。つまり、破産債権を有する債権者は、基本的には、破産手続 に従って配当を受けることしかできません。しかし、その例外の 1 つとされるのが「別除権」です。 FINANCIAL RESTRUCTURING GROUP NEWSLETTER 破産手続が開始された者の所有財産に担保権が設定されている場合、担保権者は、通常、自身の 有する被担保債権について、当該担保目的物からの回収を試みることになります。 そして、破産手続において破産管財人が選任されていれば、当該担保目的物の処遇や被担保債権 の回収に関し、担保権者が問い合わせや交渉等を行う相手は、当該破産管財人となります。

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©Anderson Mori & Tomotsune 2022 年 9 月 1.【メキシコ】倒産事件処理のための特別裁判所の新設 1. はじめに 2022 年 3 月 4 日、倒産事件を特別に管轄する 2 つの裁判所がいずれもメキシコシティに新設され1 、既に運 用されている。 本稿ではメキシコの倒産法と従前より倒産事件を管轄してきた裁判所について簡潔に説明し、上記の新たな 倒産裁判所の概要と倒産法制上の意味合いを解説する。 2. メキシコの倒産法について メキシコの倒産法は、連邦法である Ley de Concursos Mercantiles (以下「メキシコ倒産法」または「法」とす る。)である。日本法と異なり、破産手続も民事再生手続も単独の法律により定められている。メキシコ倒産法は 2 段階方式を採用している2 。すなわち、原則として、第 1 段階として再生手続(conciliación)が開始され、第 2 段階 として破産手続(quiebra)が開始されうる建付けとなっている3。その目的規定においても、債務超過企業の再建 を図ることの重要性が強調されている4 。

近時の医療法人を取り巻く環境は厳しいものといえます。診療報酬のマイナス改定や診療報酬に 転嫁することのできない消費税の増税、医療法改正による監査制度の変更に伴う監査コスト増など 従来からの要因に加え、新型コロナウィルス拡大による影響(感染症対策のコスト増、診療時間の制 約・新規外来患者の受付停止に伴う収入減等)が決定打となり窮境に陥る医療法人も少なくありま せん。医療法人が経営破綻に陥ったり、廃業することになると、当該医療法人や債権者は勿論、通 院・入院する患者に大きな不利益が及んでしまい、地域医療の重要な担い手を失うことにも繋がり かねません。したがって経営難に陥った医療法人を再建することは社会的なニーズも強く、昨今の 外部環境の厳しさに応じて今後も医療法人の再建を図る事案が増えていくものと予想されます。 こうした状況を受け、本ニュースレターでは医療法人の経営再建及びその主要な手法の 1 つで ある M&A につき、医療法人特有の事情に焦点を当てながらその留意点について解説するとともに、 各再建手続及び再建計画策定時の留意点についても解説していきます。

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コロナ禍において、債務残高が増加し、債務の過剰感を感じる企業も増える中、2021 年 6 月 に政府の「成長戦略実行計画」が閣議決定され、同計画で、事業再構築・事業再生の環境整 備のため、中小企業の実態を踏まえた事業再生のための私的整理等のガイドラインの策定を検 討することが示されました。これを受け、「中小企業の事業再生等に関する研究会」が発足し、 同研究会より、2022 年 3 月 4 日に「中小企業の事業再生等に関するガイドライン」(以下「本ガ イドライン」)が公表されました。その後、実務上留意すべきポイントをまとめた Q&A も公表され、 2022 年 4 月 15 日から本ガイドラインの適用が開始されています。

本ニュースレターでは、本ガイドラインが定める中小企業向けの新たな準則型私的整理手続 の概要について、再生型私的整理手続を中心にご説明します。

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With the tapering of pandemic restrictions, businesses around the world are looking to settle into the new normal. It is a time of optimism but also some lingering uncertainty. Some businesses have survived through cost-cutting and downsizing of employees and may need time to recover. In some cases, the pandemic has ignited the momentum for digital transformation and has been a catalyst for business innovation. “Work from home” became widespread during the pandemic and changed the way many businesses and employees view the workplace.

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Ⅰ TOPICS

今後のセミナー等の情報

◆AMT グレーターチャイナセミナー

当事務所では、中国メインランド、香港、台湾について、各専門家が各分野のトピックについて解説を行うシリーズ 講座(オンラインセミナー)を開催しております。今後数回の予定は次の通りです。具体的なテーマ及び日程には 変更が生じる可能性がありますので、正確な情報は直近のメールでのご案内をご覧ください。なお、本セミナーは 本ニュースレターの受信を頂いている皆様方を中心にご案内させていただいております。  第 8 回(中国メインランド):2021 年 8 月 26 日(木)14:00  外資企業の中国進出にかかる実務的検討~外商投資法施行後の影響を踏まえて~ 講師:アソシエイト弁護士 尾関 麻帆 上海オフィス顧問 銭 一帆

 

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1.【インド】インド倒産法における倒産申立ての制限措置の終了

ASIA & EMERGING COUNTRIES LEGAL UPDATE の 2020 年 11 月号のニュースレター(下記リンク先参照) でお知らせしたとおり、インドでは、新型コロナウイルスの感染拡大と、それに伴う企業の業績悪化への対策の1つ として、インドの倒産法である Insolvency and Bankruptcy Code, 2016(以下「インド倒産法」という。)に基づく倒 産申立てが、2020 年 3 月 25 日からの 6 か月の間(すなわち、2020 年 9 月 25 日まで)の間、制限(停止)さ れており、またその後、インド企業省により、制限(停止)期間が 2020 年 12 月 25 日まで延長されていた。 https://www.amt law.com/publications/detail/publication_0022372_ja_001

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The COVID-19 has had a profoundly adverse impact on society and global businesses. As a result of deteriorating market conditions, many foreign companies have been forced to cease their business operations in Japan through the liquidation or dissolution of their Japanese subsidiaries or affiliates.  Due to the unique liquidation procedures under Japanese law, however, some foreign companies have found it costly and time-consuming to liquidate their businesses in Japan.

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Lexology GTDT Market Intelligence provides a unique perspective on evolving legal and regulatory landscapes. This interview is taken from the Restructuring & Insolvency volume discussing topics including asset purchase, notable filings and cross-border coordination within key jurisdictions worldwide.

GTDT: In the last year, have you seen any developments or trends in the nature and volume of insolvency filings?

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