2020年の初めに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックが広がり始めてから、その拡散を抑えるために全米の州知事が事業の閉鎖を命じる行政命令を出しました。多くの事業主が、事業閉鎖期間の賃料の支払義務から逃れるための救済手段を探ろうとして賃貸借契約書、特にその不可抗力(force majeure)条項を調べました。事業体やその弁護士は、今まで経験したことのない性質のパンデミックと相次ぐ事業閉鎖を目の当たりにしていますが、そのような重要事項の指針となる判例はわずかしかありませんでした。しかし、イリノイ州J.B.プリツカー知事がCOVID-19危機の対応策として、レストランに対して同施設で食事をする客に料理を出す(on-premises consumption)ことを禁じる行政命令を出した結果1、 Hitz Restaurant Group事件において、イリノイ州北部地区連邦破産裁判所は、近時、賃貸借契約書に含まれる不可抗力条項に基づき、テナント(賃借人)‐債務者の賃料支払義務は一部免除されると判示しました。
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